
鑑賞サポート対応日
2025年3月30日(日)13時30分~16時
鑑賞サポートの提供方法
狛江市障害者団体連絡協議会では、音声ガイド付きバリアフリー上映会を開催します。お忙しいことと存じますが、どうぞ足をお運びください。予約は不要ですので、当日直接お越しください。
日本語字幕付き・音声ガイドオープン形式
手話通訳有・要約筆記有、入退室自由、車椅子席有り。
その他配慮が必要な場合はご連絡ください
問合せ
mail: ksdr326eiga@gmail.com(松村)
公演日程
2025年3月30日(日)13時30分~16時
13:30~上映(開場 13:00)
15:20~ トーク 伊勢 真一氏(映画監督)
16:00 終演予定
会場
西河原公民館ホール(3階)
(狛江市元和泉2-35-1 電話03-3480-3201)
作品概要
育み、育まれる家族の幸せ。
重度のてんかんと知的障害をもつ少女、奈緒ちゃん。
この映画は、(彼女が家族に育まれ、家族が彼女に育まれた)少女時代12年間を記録したヒューマン・ドキュメンタリーである。
1995年/カラー/16ミリ/98分
毎日映画コンクール記録文化映画賞受賞、文化庁優秀映画作品賞受賞、山路ふみ子福祉賞受賞、高崎映画祭特別賞受賞、JSC特別賞受賞、キネマ旬報 文化映画ベスト・テン・第2位、日本映画ペンクラブベスト5 第2位、ポレポレアカデミー作品賞受賞、フランスリールドキュメンタリー映画祭特別招待、山形国際ドキュメンタリー映画祭特別招待
料金など
入場無料 定員200名 予約不要
主催
狛江市障害者団体連絡協議会(障団連)
その他クレジット
共催:
狛江市
後援:
狛江市社会福祉協議会
協力:
良い映画を観る会
作品詳細
CAST/STAFF
バリアフリー版制作 Palabra株式会社
出演:奈緒ちゃん[西村奈緒]・お母さん[西村信子]・お父さん[西村大乗]・弟[西村記一]・奈緒ちゃんの友人たち
演出:伊勢真一 撮影:瀬川順一
音響構成:木村勝英・伊藤幸毅 編集:熱海鋼一
語り:伊勢惣一 製作:大槻秀子
製作:奈緒ちゃん製作委員会・デコ企画
協力:社団法人日本てんかん教会・横浜市立上飯田小学校・横浜市立上飯田幼稚園・地域作業所ぴぐれっと・向ヶ原地区のみなさん
INTRODUCTION
伊勢真一のつぶやき(1995年)
「姉に長女が生まれた。しかし、普通ではない、何かの病気のようだ」と知ったのは記録映画の編集者だった父、伊勢長之助が亡くなった年、今から20 年前のこと。姉の長女、奈緒ちゃんの病気がてんかん(※)で、知的障害をともなっているとわかったのは、それからさらに数年後でした。ドキュメンタリーの仕事を始めて父にかかわりのあるスタッフとめぐりあい仕事を共にするようになった頃、奈緒ちゃんはすでに小学生になっていました。奈緒ちゃんの映画を撮りたいとの願いに、一も二もなく応じてくれたのは、父の親友だったカメラマンの瀬川順一氏、父とは師弟関係にあった音楽・音響構成の木村勝英氏、編集の熱海鋼一氏でした。
クランクインは1983 年1 月3日。8才になった奈緒ちゃんのお正月の初詣でのシーンでした。フイルムが買えず、つきあいのあるプロダクションから古いフイルムを譲り受け、みんな手弁当での協力に、奈緒ちゃんのお父さんは「なんで一銭にもならないことにあんなに夢中になれるのか。映画づくりにかかわる人達の気持ちは理解できない」とさかんに首をかしげていました。いわゆる福祉映画にするのはやめよう。そのために、奈緒ちゃんとその家族の普通の日々をしっかり視すえてゆこう、と奈緒ちゃんのもとへ通い続けました。
てんかんという病気は発作がともないます。奈緒ちゃんが多い日には2 度、3 度と起こしていた発作を撮影すべきかどうか‥‥‥。
スタッフの結論は、撮らない、と言う事でした。この映画のねらいはそこではない。発作を描けばインパクトも強く、病気に対する理解も得やすいかもしれないが奈緒ちゃんのその姿を見せ物にするのは忍びない。しかし、それぞれのスタッフの心の中には、事実から目を離してはいけないというプロのドキュメンタリースタッフとしての思いもありました。そんな思いを知ってか知らずか、12年間の撮影中、不思議なことに奈緒ちゃんは一度もスタッフの前で発作を起こしませんでした。
このフイルムには「しあわせ」が写っているとつぶやいたのは、大ベテランのカメラマン、瀬川さん。「しあわせ」と言う言葉がなぜだかとってもなつかしく、新鮮な響きに聞こえたのを今でも忘れません。
〈しあわせ、家族のしあわせ〉
12年の歳月が流れて奈緒ちゃんは20歳に、お母さんは地域作業所のリーダーに、お父さんは会社や地域の要職に、弟の記一はJ リーグをめざす高校生に成長し、奇しくも父の23回忌に当たる今年、映画は完成しました。映画『奈緒ちゃん』はこれから、作品としてひとり歩きしてゆきます。多くの人に見守られることを祈るばかりです。
(※)てんかんとは、突然発作を起こし、しかもその発作を繰り返す、大脳の慢性の病気のことです。
現在、てんかん発作のほとんどは薬で抑えることができるようになりました。しかしてんかんに対する恐れと誤解はまだまだ強く就職、結婚などの際に差別を強いられることも多く、患者やその家族が病気をひた隠しにする傾向があると言われています。国際てんかん協会の試算によると、現在、世界には人口のおよそ1パーセントのてんかん患者がいます。日本では、およそ100万人の患者がいるにもかかわらず、まだまだ社会的には知られることの少ない病気です。主人公の奈緒ちゃんは、続発性全汎てんかんのひとつであるレノックス症候群と呼ばれる重度のてんかんをもち、知的障害も合わせもつ重複障害者です
配給
いせフィルム
