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「アート&カルチャーを、誰でも楽しんでいい!」
合理的配慮のショート動画をつくってみた!

2024年4月、※改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者の合理的配慮提供が法的義務化されました。これを聞いてピンと来る方、ピンと来ない方がいると思います。そもそも「合理的配慮」と聞いてイメージできる人ってどれくらいいるのでしょうか。「バリアフリー法は聞いたことあるけど…」のような人も少なくないはずです。簡単に言えば、バリアフリーは交通機関や公園、建築物など物理的な環境を整備するハード面、合理的配慮は物理的環境への配慮だったり、ルール・慣行の柔軟な変更などソフト面に対する言葉。具体的事例は人の数だけあり、対応をどうすればいいのかわからない。そんな声も聞こえてきそう。そこで、「合理的配慮」の考え方のきほんとして、事例ごとにショート動画を制作することにしました。今回はご挨拶としての【プロローグ】。次回以降、5回に分けてお届けします。この凸凹だらけの世界で、“困ってる”をなくせたらすばらしいよね!(次回に続く) ※障害者差別解消法の改正・施行障害者差別解消法では、障害がある人への「不当な差別的取扱い」を禁止し、「合理的配慮」及び「環境の整備」を行うこととしています。そのことによって、障害のある人もない人も共に生きる社会(共生社会)を目指しています。共生社会を実現するための取組を推進するため、事業者に対し「合理的配慮」の提供を義務付けることなどを内容とする「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律」(「改正障害者差別解消法」)が、令和6年4月1日に施行されました。出典:内閣府ホームページ https://youtube.com/shorts/4Cjp2rAqszI?si=6pnqCNEhV_-6G0qL 「合理的配慮のスタートBOOK」

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「合理的配慮」って何だろう? みんなと考えるコラム記事

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『侍タイムスリッパー』字幕・音声ガイド
モニター検討会レポート【字幕編】

2025年3月某日、Palabra会議室で字幕・音声ガイドモニター検討会が実施されました。モニター検討会とは映画製作(配給会社)とモニター(聴覚障害者、視覚障害者)と字幕・音声ガイド制作(Palabra)の三者が映画のメッセージを正確に伝え、映画に合った表現を検討するため、意見を集約し、完成させていく会です。 一体どんな感じで進められていくのでしょう。作品は日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『侍タイムスリッパー』(この数日後に発表されました)。初めて見学する字幕・音声ガイドモニター検討会。初心者の目にはどのように映ったのか、その様子をレポートします! 映画『侍タイムスリッパー』字幕リスト まず目についたのが机の上に置かれたA4サイズのプリント用紙。「字幕リストです」と説明のあったプリントは番号ごとにセリフと音情報の字幕が入っています。モニター検討会は、字幕付きで本編を鑑賞した後、この字幕リストを見ながら進めていきます。鑑賞中はモニターさんの隣にPalabraスタッフが付き、モニターさんから合図があると字幕リストにマーク。そのマークが付いたリストを見返しながら一つひとつを確認していくという流れ。というわけでまずはみんなで鑑賞です。     本編終了。ざわざわ、ざわざわ。会議室内に映画の余韻が残る中、「じゃあ、意見交換に移りたいと思います。まず、いつも通りモニターさんに大まかに映画の感想だったり、字幕の全体的な印象だったりをお聞きできれば…」の合図とともに意見交換の始まり。さてはて、どのようにバリアフリー字幕は作られていくのか?時代劇を扱った今作では冒頭から刀のぶつかる音に関するこんなやり取りがありました。その一部を抜粋します。 刀のぶつかる音「キンキン」はいる?いらない?音情報に纏わるエトセトラ ■登場人物モニター(2名):Aさん、Bさん字幕制作(2名):Cさん、Dさん配給会社(2名):Eさん、Fさん Aさん(モニター):刀を鞘におさめる音に「シューッ」という字幕が付いていますが、字幕があるとこもあればないところもあるっていうところでその有無について気になりました。Cさん(字幕制作):そうなんです。竹光と真剣を使っているところ、これの使い分けが本当に難しくて。ここではまだ真剣なんですよね。なので「シューッ」の字幕を付けています。(次のシーンで)撮影所になったので、その切り替えのために一応入れてはいるのですが違和感ありますか?ただ説明してしまっているのかなという気持ちもあるんですね。Dさん(字幕制作):刀を打ち合うところに「キン!」という字幕が入っていますが、これは入れているところと入れていないところがあって、全部に「キンキン」と入れてしまうとせっかくの動きが見えなくなってしまう。文字に目がいってしまうので、全部には入れていなくて、音がはっきり響いていると考えたところは字幕として入っています。(モニターさんが)気になったのは冒頭のやり合うシーンがある。そこに「キンキン」の字幕がなく、いきなりここで「シューッ」とか「カチッ」って入ったので、違和感を感じてしまったのかなという気がしました。なので、冒頭で多少「キンキン」を入れていいかもしれないと今思ったのですがどうですか?Aさん(モニター):そうですね。確かにここで急にというか、ここだけ入っているので、最初から「キンキン」の音があれば、まだ気にならないかもしれないけど、どうなんだろう。Eさん(配給会社):無しはありでしょうか?やっぱり刀がぶつかってるのは映像を見れば一目瞭然ではあるとちょっと思ったのですが…Cさん(字幕制作):「キンキン」の音をちょっと多めに入れているのは、竹光か真剣かの違いをしっかり出したい感じの要素、効果的に入っていると思われるところは出した方がいいかなと。普通のチャンバラではないという意味で。Aさん(モニター):自分の好みで言えば、真剣を使ってるからこそ緊張感のあるシーンなのに、説明があることで間が抜けてしまうということもあるのかな。Bさん(モニター):「キンキン」って音は高い音なのでしょうか?私は聞こえない立場として、もし字幕がなかった場合、静かなところで振りだけやっていると想像するかもしれない。「キンキン」という字幕があると、やはり当たっている、真剣が当たっているという音があるのかなっていうのが伝わりますね。Fさん(配給会社):個人的な好みとしては映像重視。やっぱり劇場ではあるので、情報が多ければ多いほどいいと思いますけど、省略してもいいのかなとちょっと思います。Bさん(モニター):今回、初めて鞘をおさめる音が「シューッ」という音があることを知りました。なので、何のためのバリアフリー字幕なのかということを考えると、この字幕があるのはいいなという風に思いました。 気持ちいい字幕に言葉のジャムセッションあり! 冒頭から約20分。刀の音がぶつかる音「キンキン」だけでもこれだけの意見交換。字幕が説明しすぎてはないか、映像を邪魔してはないか、竹光と真剣の違いをどう表現するか、難聴者とろう者の字幕の捉え方の異なり等。その様子は言葉のジャムセッションのようです。次第に三者間のやり取りはチューニングが施され、気持ちのいい和音になっていきます。そんな最適な解に練り上げられていく過程を目の当たりにし、バリアフリー字幕の奥深さを知る時間となりました。他にも、聴者が見過ごしがちな部分、例えば、セリフが重なったときに発話者が誰なのかというモニターさんの指摘は「あ、そっか。確かにわからない」と気づかされます。字幕の表記という観点から字幕制作の苦悩が見受けられる場面もありました。漢字が多くなりがちな時代劇。そのため字幕が忙しくならないように漢字を平仮名に置き換える選択があるのか考慮したり、通常カタカナの方がしっくり来るような言葉もカタカナだと違和感が出てしまうため調整が必要になってきたり(悩ましい〜)。寄せては返し、返しては寄せて。これらを繰り返しながら、映画製作・モニター・字幕制作の三者間の意見交換が行われること2時間弱。この後、さらに最終確認を経て、バリアフリー字幕作品が完成します。今回はその一部、字幕モニター検討会の様子をお届けしました。いかがだったでしょうか。『侍タイムスリッパー』は日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した超話題作!機会がございましたら、ぜひお近くの劇場で字幕版をご鑑賞ください!     ■作品概要出演:山口馬木也、冨家ノリマサ、沙倉ゆうの監督・脚本・撮影・編集:安田淳一 殺陣:清家一斗配給:ギャガ 未来映画社 ©2024未来映画社 ■劇場情報一部劇場でスクリーンに字幕を表示する日本語字幕上映がございます。上映館及び上映期間については公式の劇場情報をご確認ください。 https://gaga.ne.jp/samutai/theater/ ■鑑賞サポート情報鑑賞サポート対応日:2025年4月4日(金)鑑賞サポート内容:字幕・音声ガイド※池袋シネマ・ロサ、川崎チネチッタ、シネ・ヌーヴォ、シアターセブン、あかつきシアターはUDCastを使ってご覧いただけません。また【デラックス版】も非対応となります。その他、鑑賞サポートについてはUDCastの作品情報をご確認ください。 https://udcast.net/workslist/samutai/

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オープンチャットってなに?

LINE 株式会社が提供する無料のSNS サービスです。共通点がある人同士でトークや情報交換ができます。「オープンチャット」はLINE の友だちになっていなくても匿名で参加することが可能で、トークルーム内で気軽にチャットをしたり情報をキャッチできます。興味関心事や日常生活に密着した話題について、幅広い場面でコミュニケーションを楽しめます。UDCast コミュニティでは「オープンチャット」を利用して、あらゆる人が関わり合える、楽しくて真摯な場作りを目指しています。

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