2024年5月3日(金・祝）

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私自身、右耳に障害を持っているので、聴覚障害者や視覚障害者の方々が直面する困難の一部を理解しています。聴覚障害者や視覚障害者の方々もこの映画を楽しんでいただけることを心から願っています。そして、私にそれがどういうものだったか共有してくれることを楽しみにしています。この映画がより多くの人々に届くことを願っています。
グエン・ドク

”ベトちゃんドクちゃん”で知られたドクちゃんの今を見つめたドキュメンタリー。結合性双生児として生まれ、分離手術後は片足、生まれ持った疾患、さらに片耳の難聴という障がいを抱えたドクさん。しかし今は妻と双子のこどもを一人で養い、自立した生活を送っています。頼れるのは自分だけというのが口癖で、ベトナムの障がい者支援の問題点を指摘しつつも、側から見ていても、やれることはすべてやりながら子どもの将来のためにがんばっています。障がい者支援が進んでいるかどうかに限らず、社会の中で障がい者が生きていくことの困難さは変わりません。より多くの方に観ていただくことで、障がい者の生き方という視点でベトナムという国を新たに発見することができるかもしれません。
川畑耕平 監督

出演：グエン・ドク
監督/編集：川畑 耕平
撮影：池田 俊己
編集：レシア コルドーネッツ
音楽：原 摩利彦　

日越外交関係樹立50周年と、分離手術から35周年を記念するドキュメンタリー作品

80年代、ベトナムの「ベトちゃんドクちゃん」としてメディアで多く取り上げられたグエン・ドクはいま夫、そして父となりホーチミンで暮らしている。ベトナム戦争で使用された枯葉剤の影響を受け結合双生児として生まれた運命、今も後遺症と戦う宿命、そして平和のメッセンジャーという使命とともに逞しく生きる姿を捉えたドキュメンタリー。

今年43歳を迎えたドクは14歳の双子の兄妹フジとサクラを子に持つ父。ドクは慢性的な健康不調を抱えながらも、片脚で乗る特別仕様の三輪バイクに乗り毎日を忙しく生きる一家の大黒柱だ。子供たちに愛を惜しみなく注ぎ、彼らの将来の成功を願う教育熱心な父でもある。35年前に話題になった双子の兄ベトとの分離手術は日本から最大の支援を受け、ベトナムで行われた。それから時を経て今、ドクは「教科書の人」、「過去の人」になりつつある。しかし、彼は今も枯葉剤の傷跡を背負いながら毎日を生きている。これまで多くのメディアから取材を受けてきたドク自身も、本映画の撮影では初めて自分の全てをさらけ出すと覚悟して挑んだ。ドクの過去と生い立ちを、今のドクとともに振り返るこの映画が未来に語るものとは。

ギグリーボックス